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会員の視察・旅行記

吉田亜希子のUSA JOURNAL 2015年12月号(2015.12.1)

この原稿を書いている今日、11月26日はThanksgiving。日本ではあまり馴染みのないThanksgivingですが、アメリカでは最も重要な休日の一つ。普段は離れて暮らしている家族や親しい友人達と一つ屋根の下に集まり、伝統的なご馳走を囲みながら、健康や収穫の恵みに感謝しつつ家族愛を確かめ合います。Thanksgivingの前後には帰省ラッシュで道路は大渋滞し、当日は商業施設も全てクローズ。皆、家族と家の中で過ごしているので街はとても静か。でも所々、古い一軒家の前には何台もの車が停まっていて、そのナンバープレートがカリフォルニアだったり、フロリダだったり。家の中で家族皆が集まり再会を喜んでハグしあっている、、そんな様子を想像するだけでも心が暖かくなる、日本のお正月の雰囲気によく似た休日です。

・・・とここまで書いておいて何ですが、諸事情により今年、我が家は寝正月ならぬ寝サンクスギビング。実は主人がちょっとした怪我をしてしまい現在、松葉杖生活です。「一番楽しい時期なのにー!!」 と毎日ぼやいている私ですが、こんな事でも無ければアメリカの病院をこんなに何度も体験する機会も無かっただろうと前向きに・・・、早く笑い話になることを祈って・・・、クリスマスまでにはディナーくらい行けるかなぁ・・・・・・。そんな訳で2年もいると色々な事を経験するアメリカ生活です。

ちなみに日本では年々早くなる街のクリスマスデコレーションですが、アメリカではこのThanksgivingがある為に、各家庭がクリスマスデコレーションを始めるのはその後。商業施設やインテリアショップではクリスマス満開のところも一部ありますが、それでも開始は11月中旬頃から。お店によっては満開になるのは12月からで、今現在はまだクリスマスより、かぼちゃ等の秋のディスプレイがされているところすらあります。

それでも来月の1月号では時期が過ぎてしまいますし、何とかこの12月号でアメリカのクリスマスをお届けしたい!ということで、上記写真の様なガッカリもいくつか有りつつ、クリスマス満開のインテリアショップを探して写真を撮ってきましたので是非御覧ください。

1件目はWEST ELM。10月号にてお伝えしたWilliams-Sonomaの傘下にあるカジュアルなインテリアショップです。買いやすい価格とモダンなデザインで人気のこのショップですが、一方ではフェアトレードへの取組み、新鋭デザイナーやアーティストとのコラボレート商品等、社会貢献や新しい才能の発掘にも力を入れる企業としても知られています。
そんなWEST ELMの店内は11月中旬からクリスマス一色。広い店内にはいくつかのパターンのクリスマスツリー提案がされており、カラフルなフェルトのオーナメントで飾られた可愛らしいツリーから、白の羽やファーを多用したフラッフィーなツリーまで、見ているだけでも癒やされる可愛らしいデコレーションでした。

2件目はZ GALLERIE。こちらは打って変わってキラキラときらびやかな、ゴージャスインテリアが特徴のお店。元々は1979年、アートで生計を立てることを夢見た3兄弟が、カリフォルニアに小さなポスター店を開いたのが始まり。日中は店を経営し、夜は両親のガレージでそれらの額装を行っていた彼ら。しかし彼らのビジョンはやがてアートだけには留まらず、家具やインテリアアクセサリー、ダンニング小物まで、生活の全てを彩るコレクションの拡大へと発展していきました。
クリスマスに限らず、年中ゴールドやシルバーが多様されたゴージャスなデコレーションが特徴のこのお店。クリスマス一色となった現在はそれにも増して本当にキラキラと華やかな店内。オーナメントも上品で大人っぽい印象のものが多く、非常に繊細なフロストガラスと羽を組み合わせたもの等、凝ったデザインのものが多かったです。

3件目はARHAUS。実写版のディズニー映画で使われそうな、おとぎばなしの世界の様なインテリア。美しい古城の中を歩いている様なその世界観は、見ているだけでも楽しめる私の好きなショップの一つです。世界中の美術品、骨董品からインスピレーションを受けてデザイン・セレクトされた商品達は、同時に環境保護にも配慮されており、天然資源のリサイクル、アンティークのリプロダクト、また、アメリカでは珍しい洗濯出来るカバーリングソファー等も取り揃えています。
そんなARHAUSのクリスマスは、元々ファニチャー中心のお店の為オーナメントの販売は少ないものの、完璧に作りこまれたクリスマスシーンが本当に美しかったです。照明の影響か、夢うつつの世界観のせいか(笑)、照明が反射してしまって見づらくいるものもありますが・・・。少しでもこの雰囲気を皆さんにも感じていただきたいです。

そして4件目はお馴染みのPottery Barn。天井まで届く3種類の巨大なクリスマスツリーは、本当に迫力のデコレーション。大小様々な無数のオーナメントが、緑の葉が見えない程に盛々と飾られており、クリスマスの高揚感が詰まったおもちゃ箱の様です。そして手に取るお客さん達がその都度笑顔になる程、一つ一つがとても凝った可愛らしいデザイン。車椅子のおばあちゃんが、その中の一つを手にとってレジに向かっていましたが、何年も前から集めたオーナメント達の仲間入りをさせても決して浮かない、少しクラッシックで伝統的なデザインがどこか暖かな気持ちにさせる、そんなアイテムがいっぱいのPottery Barnでした。

アメリカに来て1年半、2度目のクリスマスがやってきます。アメリカのテレビでは連日テロ関連のニュースが流れ、こちらに来て改めて考えることも多い毎日ですが、どうかみんなが健康で平和に、美しいイルミネーションを穏やかな気持ちで眺められる幸せなクリスマスでありますように。HAPPY MERRY CHRISTMAS!

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