9月12日、HermanMiller Store/ハーマンミラー ストアにて、IIDA Japan Chapter　主催「オランダ＋フランダース　デザイン勉強会　第５回トレンドデザイン・ホテル編」が開催されました。

昨年の10月にスタートした「オランダ＋フランダース　デザイン勉強会」明快なコンセプトから生まれるダッチ・デザインをテーマに①建築編　②ファッション編　③フランスのMaison&Objet 現地視察編　 ④インテリア・プロダクト編　と回を重ね今回の第5段は、トレンドデザイン・ホテル編となりました。
グローバルな視点でインテリア＆カラートレンドをリサーチし日本人のインテリア生活向上に努めている Yris Design 主宰　根元美奈様を講師にお迎えしお話をいただきました。

ECOなライフスタイルを魅せる　オランダアムステルダム

期待通りの穏やかな美しさを持つ　”ECOな街” 。
街中を縦横無尽に走る運河とほとりに植えられた木々の美しさ、自電車保有数世界一で、車が少なく空気もきれい、エンジン音も少ないから静かで自然の色も美しい、人々も優しい…良いことづくし
「ECOな街」を実感できるそうです。どっぷりとその世界につ連れて行く根元さんのお話に引き込まれていきました。きっと、運河沿いを自転車で走ったら気持ちが良いのでしょうね〜。

＜旧い建物を今はホテルに活用しているもの2つ＞ご紹介いただきました。

1.『THE BANKA MANSION』その名の通り旧銀行 　
コンセプト重視、ホスピタリティの充実、銀行時代の旧さをそのまま活かしつつ、トレンドを取り入れ新旧のフュージョンスタイルからアール・デコスタイエルへ傾けている。 　
ウィンドウトリートメントをモダンテーストが上品なオシャレ感をプラス。

2.『COLLEGE HOTEL』　19世紀に学校だった建物 　
その名のとおり現役の学生が現場研修としてホテルスタッフで働いている。こちらのホテルも外観のレンガをファサードからレセプションのアプローチに取り入れたデザインを施しつつ 　
空気感の異なるコントラストをつけたデザインにするなど、モダン＆エレガントデザインを取り入れてた新旧のミックス具合が絶妙です。 　
カフェラウンジでは、デルフト焼き（白と青の2色で焼かれ陶器）のコーヒーカップやフラワーベースが用意され、どんなトレンドデザインにもかなわない素敵さに納得するそうです。 　
自国の伝統陶器を使う心意気が感じられます。

市内には歴史的に古い建物の用途を変えて大切に使用しているものが多く存在する。歴史を大切にしているヨーロッパの人々の心の在り方がECOに通じていますね。

＜カフェ文化＞ 　
オランダには、3種のカフェがあり、日常から切り離すことは考えられないでしょうとのこと。

『WALM』　　トーマス・リートフェルトが建てたカフェ 　
水と緑の両方を楽しめるECOなお店。リートーフェルトらしく店内は幾何学的なデザイン構成と原色だけを使った抽象的な造詣が見ることができます。 　
個人的に、訪れたいと思いました。2018年11月に！

ロンドン ヒップなインテリアで世界を魅了！

ロンドンでは、多くのホテルが生まれ変わり新しい姿を見せています。そのデザインのニュートレンドをご紹介いただきました。

1.『The Goring Hotel ザ ゴーリングホテル』 　
英国王室のキャサリン妃がロイヤルウエディングの前日に宿泊したホテル。 　
クラシックテイストで高級感が漂う。アンピール・スタイルの窓周りがとっても素敵です。

2.『Knights bridge Hotel ナイツブリッジホテル』 　
Kit Kemp キット・ケンプのデザイン

3.『Ham Yard Hotel ハムヤードホテル』 　
Kit Kemp キット・ケンプのデザイン

４.『The Exhibitionist Hotel ジ エキビショニスト ホテル』 　
18世紀のタウンハウスを利用したホテル 　
頻繁に展示内容がかわる8つのギャラライーを提供している 　
アートが好きな方には最高です。

Kit Kempは、デザインホテル界を席巻しているデザイナー兼ホテルオーナー。ファブリック使い、ディテールなどに強いこだわりがあり、組み合わせの妙、とにかく気分のあがるインテリアです。
その様子をたっぷり感じることができました。

ロンドンは、今、上質でオシャレなホテルデザインの宝庫としてインテリアの牽引者。ロンドンヒップなインテリアで世界を魅了しています。 ロンドンから目が離せませんね。

最後に、
「オランダ＋フランダース　デザイン勉強会」の締めくくりとして10月後半にダッチデザインウィークとオランダ建築・インテリアを知る現地視察ツアーを実施します。 　
インテリア関連企業様やデザインスタジオにアポイントも入っております。デザインウィークの様子や建築物件視察などと合わせて、報告会の機会を設けます。 　
ご期待ください。

レポート：有城貞子　写真：網村、藁谷、有城