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会員の視察・旅行記

吉田亜希子のUSA JOURNAL 2015年10月号(2015.10.1)

9月はまだまだ暑い日もありましたが、ここ最近は徐々にひんやりした風が心地よい気候になってきました。緑の中に少しずつ色づいた木々も現れ始め、今年もいよいよアメリカの秋がやってくるなーと感じる今日このごろ。9月中旬頃から、スーパーの店頭ではハロウィン用のかぼちゃが鮮やかに並び、寒さや枯れ葉などセンチメンタルなイメージが強い秋の情景とは反対に、早くも大きなかぼちゃを抱えて嬉しそうに持ち帰る、家族の可愛らしい光景がいたるところで見られます。

そんなせっかくの秋の始まり、今回は美しい秋のディスプレイがされたアメリカのインテリアショップを何軒かご紹介します。個人経営の小さなショップや、NYなどの個性的な新鋭セレクトショップ、アメリカで人気のアンティークショップなどなど、広い広いアメリカ、素敵なショップは挙げ始めたらキリがないのですが、今回はインテリアショップ第1弾として、まずはアメリカの定番とも言える大型チェーン4軒をご紹介しようと思います。

<Williams-Sonoma ウィリアムズ・ソノマ>
まず最初にご紹介したいのがWilliams-Sonoma。高級キッチン用品を専門に扱うお店です。1953年、創業者のチャック・ウィリアムスがヨーロッパに旅行をした際、その高品質なキッチン用品に感銘を受け、1956年カリフォルニア州ソノマ地区でフランスからの輸入キッチン雑貨を扱うお店としてスタートしたのが始まり。最初は小さなお店だったWilliams-Sonomaですが、現在は世界中の商品を扱うセレクトショップへと拡大し、全米で250を超える最も有名なキッチン雑貨・テーブルウエアブランドとしての地位を確立しました。

ちなみに、このWilliams-Sonomaはアメリカで人気の超有名インテリアショップのいくつかを傘下に持つ一大インテリアグループとしても有名。この後にご紹介するPottery BarnもWilliams-Sonomaグループの傘下。他にもモダンインテリアブランドのWest Elm、照明ブランドのRejuvenation、女性向け小物ブランドのMark and Grahamなどもここのグループで、今やキッチン雑貨のみならず、衣食住、トータルでのライフスタイルをアメリカに発信しています。

また蛇足ですが、ここの創業者のチャック・ウィリアムズさん、何と今年の10月2日で100歳を迎えます。まだまだお元気な様子のチャックさん、インタビューで、「元気で幸せなロングライフを送る秘訣は何?」 と聞かれて、“Love what you do – and always eat well !” 「あなたのする仕事を愛すること、そしてよく食べることだよ!」 。食を通してのライフスタイル提案から始まったWilliams-Sonomaの創業者らしい、何とも可愛らしく素敵な方ですね。

<Pottery Barn ポッタリーバーン>
Pottery Barn は1948年に、「ホームファニシングとは、快適さ・品質・デザイン性・価格において常に優秀なものであるべき」 との理念を元に設立された高級インテリアブランド。1986年に、その事業内容を家具や家全体のインテリアデザインへと拡大したWilliams-Sonomaグループの傘下となりました。アメリカ国内に約150、国外ではカナダ、プエルトリコ、オーストラリアなどにも店舗を持つ巨大チェーンストアです。

オリジナルブランドの他にも、ベビー用品のPottery Barn Kids、ティーン向けのPB teenなども姉妹ブランドとしてあり、正に子供の頃からインテリアデザインが身近にある、アメリカ文化を象徴するようなブランド展開になっています。また商品も家具やインテリア雑貨は勿論のこと、ダイニングやバス用品も充実。毎回ため息の出るようなディスプレイも素敵で、老若男女問わず多くのファンを持つアメリカの老舗インテリアショップです。

<Restoration Hardware レストレーションハードウェア>
Restoration Hardware は1980年カリフォルニア州ユーリカ市にて創業。Restoration =修復、Hardware=家具や建具に使われる金具、との店名の通り、当初はアンティーク家具の修復をしていた創業者のステファン・ゴートンが、それに見合う美しい金具がなかなか手に入らない事から自身で金具製造の会社を興したのが始まり。現在ではBaby & Child、Outletを含む59店舗をアメリカ、カナダに展開しています。「世界中の美しい、歴史的価値のあるデザインを、キュレーター※となってお客様に紹介する」 (※キュレーター=学術的専門知識をもって美術品等を管理する美術館などの学芸員のこと)という理念は、1つ1つの店舗を 「Shop」 では無く 「Gallery」 と呼ぶところからも徹底しており、アンティーク家具に独自の付加価値を付けてリプロダクトされた美しい商品群を中心とした、伝統的かつ斬新な高品質家具を扱っています。

この様に、他店との差別化を図り、富裕層をターゲットに妥協のない高品質商品を提供する同社ですが、こちらもRH Baby & Child、RH TEENと、何と同ブランドのキッズラインもあるから驚き。店頭では私もまだ見かけたことがありませんが、HPで見るベビーベッドなどは本当に繊細で美しいデザインです。

<Create and Barrel  クレートアンドバレル>
夫婦経営の小さなお店としてイリノイ州シカゴにてスタートしたCreate and Barel。ゴートン&キャロル・セガール夫妻がヨーロッパに新婚旅行の際、シンプルで美しく、かつリーズナブルなテーブルウエアの数々に感銘を受け、それらを購入して1962年アメリカで販売を始めました。レジすら無い雑然とした店内で、最初の輸入品が入っていたCreate(木箱)やBarrel(樽)をテーブルや椅子として使ったというのが店名の由来。今ではアメリカ全土に約150店舗、またドバイ、シンガポール、メキシコなど国外にも店舗をもち、世界中にファンを持つ巨大インテリアショップへと成長しました。ダイニング、リビング、バス、ガーデンと、各カテゴリーそれぞれが非常に豊富な商品ラインナップで、カテゴリー毎にフロアを割いた多層フロアの巨大な路面店が多いのもこのショップの特徴。季節ごとのデコレーション、コーディネートも素晴らしく、インテリア好きなら何時間でも見ていられる全米で非常に人気のあるインテリアチェーンストアです。

以上、今回は比較的高品質な4軒のインテリアショップをご紹介しましたが、他にもおもちゃ箱の様なプチプラ雑貨のお店や、掘り出し物を見つけるのが楽しいアンティークショップなど、ご紹介したい素敵なショップは他にも沢山!。これから秋冬に向けサンクスギビングやクリスマスなど、街やショップのディスプレイも楽しい季節になっていきますので、また是非画像を撮り貯めて色々ご紹介できたらと思っています。

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