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  3. vol.13 MK邸 第1回〜収納はデザインー使い勝手にこだわる家。

会員便り

Designer’s House / Designer’s Project
デザイナーの住まい・仕事 vol.13

収納はデザイン ー 使い勝手にこだわる家。  MK邸 第1回

IIDA Japan Chapterメンバーの住まいや手がけた物件を紹介するDesigner’s House/Designer’s Project。

今回は、徹底的にオリジナル収納にこだわった、収納デザインが魅力のMK邸をご紹介します。

text: Eriko Hosoi
photographs : Kawamura Photo Office
photographs : Keiko Ushiyama
cooperation:MACHIKO KOJIMA PRODUCE

築約38年のビルの3階にあるMK邸。収納デザインに定評のあるKさんのご自宅兼オフィスです。様々な収納テクニックと共に、ショールームの役割も果たす空間演出の工夫をご紹介します。

計算されたオリジナル家具で広い空間を実現

新宿にほど近い大きな幹線道路沿いに建つビルの3階。以前はご両親の住まいがあったフロアを2007年にKさん自ら設計、デザインして現在の形に大改修しています。昭和49年に竣工したビルのため、大きな梁など、様々な制約があるなか、デメリットとなる箇所を目隠しパネルやニッチなど、様々なインテリアテクニックでメリットに変換していることがわかります。そして最大の特徴は、余計なものが表に出ないよう考え抜かれたたっぷりの収納スペース。「収納はデザイン」という言葉をモットーに、使い勝手を最優先させた美しい家となっています。

落ちついた照明と左手に見える大きな花器が飾られたコーナーが印象的なエントランス。向かいには横に長く配置したバスパウダールームがあります。右手に目を転じると、光が差し込む格子戸があり、その先にゆったりとしたリビングが広がります。リビングはお客様との接客スペースであり、Kさん自身のくつろぎのスペース。大きな壁面収納はクローゼット兼打合せ書類の収納となっていて、乱雑に物が外に出ないよう工夫されています。そしてリビング手前の収納にはビジネスホンのLAN機器など、現代生活に欠かせない様々な配線やルーター等が納められるようプランされています。飾り棚のあるコーナーにはピアノとギターを置き、音楽を奏で聴くことを楽しむことが出来るコンサートスペースに。

使うもの、しまいたいもの、くつろぐためのものを壁面にバランス良く納め、構造上デッドスペースになってしまう場所にニッチと間接照明を設けて、ゆとりと落ち着きのある空間に仕上げています。

次回は『これがオフィス? ベッドのあるワークルーム』をお送りします。


エントランスホール
アクセントとして壁面を飾る凹凸のある装飾タイルと大振りの花器。

エントランスホール
収納量の多い下駄箱も設置されている。

リビングスペース
シックなダークカラーでコーディネーションされたリビング。
ソファの後ろの壁面にエントランスと同じタイルを部分貼りしてアクセントに。左手前のキャビネットの中にビジネスホンの親機LANなどの設備機器が収納されている。

リビングスペース
エントランス方向を望む。左手奥の収納には洋服等を納めるクローゼットと仕事関係の書類が入るよう設計されている。

リビング コンサートスペース
変形のオリジナルキャビネットとデッドスペースを活かしたニッチや間接照明。

ソファから見た隣室への扉と収納
正面のカウンター収納には現在テレビが納められている。
左手の収納には日用品の備品等、生活必需品がすっきりと納められている。 ガラススリットのあるオリジナルドアと和室入り口のサイズの異なる2枚引き戸。

広さと大きな開口を確保するため、上階のベランダと同じ面積を増築。
ハイサッシを取付け開放的に。増築部分の床は、コンクリートにモザイクタイルを貼り、コントラストをつけている。
緑のある置きタイルの洋風庭園(バルコニー)は癒しの空間。
間接照明も配置して光の演出も。

インテリアアクセサリー
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