1. IIDA top >
  2. 活動報告 >
  3. IIDA Japan Chapter主催「オランダ+フランダース デザイン勉強会 第1回 建築編

活動報告

IIDA Japan Chapter主催「オランダ+フランダース デザイン勉強会 第1回 建築編」レポート
(2017.11.1)

10月19日、(株)アイデック 東京ショールームにて、IIDA Japan Chapter 主催「オランダ+フランダース デザイン勉強会 第1回 建築編」が開催されました。

2017〜2018年 IIDA Japan Chapter 主催「オランダ+フランダース デザイン勉強会」発足

オランダで『デ・スティル(De Stijl』が創刊されてから100周年を迎え(現在は廃刊)、 オランダ国内はもちろんのこと、各地で「デ・スティル」や「ダッチ・デザイン」に関するイベントが開催されています。 そこでIIDA Japan Chapterでは、 2017〜2018年、約1年かけて「コンセプト」が明快なことで世界的にも知られる オランダ+フランダース地方の建築やインテリア、ファッションなどのデザインを総合的に学ぶ勉強会を発足ました。

記念すべき第1回目の勉強会

オランダの建築といえば遊びごころ満載。積み木みたいな集合住宅、キューブハウス、角度のあるフォルムの建物や、大胆な色使い、 水に浮かんでいたり…など。90年代以降の「コンセプト」デザインの流れをつくった背景、どう生まれたのか?原点を探れたらと 今回、矩須雅建築研究所 建築家 佐藤健治氏を講師にお迎えしました。

佐藤氏は、現在、和モダン、数寄屋造を中心とした住宅、建築、家具を手がけており、モダンなものであっても日本人として「和の空気」や、 村野藤吾先生の教えをとても大切にされており、建築主の希望、要望を全て聞き、誠実に、努力を怠らず、夢を実現するお仕事をされています。 オランダの建築、特に19世紀末から20世紀初頭に掛けて建てられた建築がお好きで、現地に視察にもいらしてます。 隣国のベルギーも含めてご講演をいただきました。

建築の表現に関わる お国柄、風土、歴史、政治、民族の基礎知識から、時代を彩った建築、建築家、建築の潮流などを捉え、 建物の美しさを独自の審美眼で解説いただいたのが、情報が大量でも、クリアでとても新鮮でした。

オランダの集合住宅は、有名ですが、 先駆けのエイヘン・ハールトは、 外観の造形も可愛くて、インテリアの写真も見せていただき、こんな集合住宅があったら住みたいなと思いました。 オランダの風土に溶け込んでいて。

今回、一番学んだことは、 オランダでは、王や権力者のための建築が主流ではなく、一般の人たちが自分たちのために、自分たちの手で煉瓦一つ一つ積み上げて、 住みよい街や住まいを造ってきたという歴史がありそれが今でも息づいています。このような歴史を育んできた国は、 他にはないそうです。生活を豊かにする工夫やヒューマンスケール等、心地よい住空間とは如何なるものかという大切な教えがたくさんありました。 建築家としての姿勢が明確な上、深く幅広い知識に圧倒されながらも、その大事な点を学ぶことが出来ました。

次に進む、それには少し時間が必要なようです。 講演の中で、ご紹介された書籍を読んで、落ち着かなくては!

セミナーを聴講出来なかった方も、佐藤氏のBlogから、一部ですがご覧いただけます。

オランダの建築
http://kanesuga.seesaa.net/category/7254927-1.html
ベルギーの建築
http://kanesuga.seesaa.net/category/7098243-1.html

レポート:有城 貞子 / 写真:古澤佳子

INDEXに戻る

ページ上部に戻る